三体世界

タイトルの元ネタは劉慈欣の「三体」から

三体、めちゃくちゃ面白かったな。バーナード嬢曰く、の最新刊で「あまりに面白すぎて最後までこの面白さが続くのだろうか……」って不安になるとこ、一緒ですごく笑っちゃった。最後まで面白さたっぷりでした。

三体、三部作ってきいたけど、最終巻この倍あるんだ……三体は三体でまたの機会に感想あげよ。続きを読むは三体世界のあとがきです。

ひとつの惑星がある。その解は静止。変化することはなく、美しい孤独を保ち続けている。

そこにもうひとつ惑星を与える。その解はやはり静止。お互いの引力に引かれ、くっついたまま変化することなく麗しい孤立を保ち続けている。

ではもうひとつ惑星を加えると、個々の運動はどうなるだろうか。その解は、静止ではなくなる。

解はない。つまりは、解けない。

万有引力によって引かれあう三つの物体から生まれる相互作用を求める計算式は、まるで子どもが気ままにクレヨンで落書きしたように途端に複雑化して解くことができない。これを天体力学では三体問題という。

三体問題の概念が個人的にさんせかに当てはまりすぎて辛抱たまらなくなりました。書いてる途中で、おぼろだけだと止まっちゃうよな、っていうシーンもゆかりがいるから話が進んだりして、個人的に三人の関係性が整理されて大変だったけど書けてよかったですね……いいなぁ、三千世界……。

だから三つでおさまる概念（三体問題、三位一体、三道融和、心技体）を飽きられるほど書いたり（ほんとは流れ星を振らせて三回言うと願いが叶う、を入れようと血迷ったけどベタすぎてやめた）、演武シーンでは三体問題になぞらえておぼろと光国だけじゃ世界は凍って静止してしまうけど、そこにゆかりが加わって春になったり、という演出をいれたりして、長いけど楽しかった一作。（歴代文字数2位）

あと三千世界の演武シーンがみたい…剣術、棒術、ほんとにみたい！かっこいいだろうな……！回旋剣を、はやくゲットするぞ！

あ！あとルビ芸！ルビ芸を久々にやったらやっぱりテンションがあがった！ルビを振りたいがためにベッターではなくピクシブにあげちゃった。

ピクシブにおぼ光を増やしたいからこれからもプライベッター使わずにピクシブにあげようかな？縦書きで読めるの、ほんとうに進化したなあ……。

年末にパラサイトみてからポンジュノにドハマリして光と闇の演出をなんとか文章でも再現できないかなっておもっているので、この話では光国の安定した精神の比喩である水が、自身の熱で干上がっているのを枯れた滝として表現してみたり、実験的な要素もいろいろ入れられて、それも楽しかったな。

210号室のクレームでは、冷→温の温度の変化、三千世界の烏を殺し、では光→闇の明暗の変化。うまくできたかなあ……演出は自己満足ってよくいうけど、それでも文字として書くからには伝わるような努力はしたいな。

光国の持つ自罰的な危うさは完全に深読みだけれど、もうちょっと掘り下げてみたいので、またの機会に書きたいですね。