SEKIROプレイレポ⑧~不死、斬らず~
ダンキラやってない時間はSEKIROやって、SEKIROやってない時間はダンキラやってる。そして真理に気づく。
SEKIROはリズムゲームだった………!!!
その証拠に、ダンキラをやってるとリズム感覚が養われ、弾きが上手くなり、結果難敵を倒すことができ、人生の活路が開かれる。苦難に対して対策を練り、困難に打ち勝っていく体験はまさに人生は死にゲーであり、リズムゲーであることの証明である。よってダンキラとSEKIROは似た者同士であり、一蓮托生であり、わたしにとってかけがえのないゲームであることには間違いはない。以上考察終わり。
昨日は倒せなくて放置していたシラフジリベンジに挑戦し、錆び丸つくったら一瞬で殺ってしまい、続いて葦名の底のシラハギも撃破。ちなみにシラハギ、味方であるはずの鉄砲からまさかのフレンドリーファイアをモロに食らって結果とどめが決まってしまったので、やっぱ鉄砲砦の連中気がくるってるのか?!バーカバーカ!お前の母ちゃん包帯ミイラ~~~~!(鉄砲砦で50回くらいは殺された狼の恨み)
って油断してたら首無し獅子猿(2回目~~~~!!!!)
SEKIRO、基本的に延々とボスをぶつけられてる感覚がする……中ボス倒して徒歩1分のところに大ボス待ち構えてる立地が基本構造だもん……。何回か死んでなるにぃ兄貴の攻略動画でクリア。なるにぃありがとうこれからもよろしく。ひとりだけ蟲憑きになってしまった獅子猿のことをおもうと心が痛いが、無事に二匹とも葬り去ることができたので合掌して水生村へ。
葦名の水が変若水であることからして、水が生まれるとかく水生村はまさに葦名そのものなんだろうな。人の顔見たら襲い掛かってくるヤベー村人しかいないけど。(バイオ4か!)しくしくないている三味線弾きのお凛に泣いてる理由を尋ね(狼優しいな…)理不尽に斬りかかられ、一気に4人も竜咳にかかったときは笑ってしまった。竜咳のバーゲンセールだ!
この合間に、死なず半兵衛のイベントを起こして……そして、結局、不死断ちは、できなかった。
半兵衛は、いつも真っ直ぐに喉元を切り裂いてくる刃が僅かに動脈を外れて突き刺さったので、いつもよりのた打ち回って長く苦しみに喘ぎ、動かなくなって、やがて、何事もなかったかのように起きあがった。死なずとはそういうものだった。
「其処許よ」
狼は目を逸らさなかった。おそらく、半兵衛が死ぬに死にきれぬ苦しみに苛まれている間。ずっと。半兵衛の中に巣食う『蟲』の存在を、見ていた。そこに付け込むのは聊か卑怯か、と半兵衛と思ったが、
「背中の大太刀について、話してくれる気になったか?」
結局は聞いた。狼は素直に答える。
「不死斬りだ」
そうであると確信していた。だというのにこの死なずの身体にも、心と言うものが残っているのだと、半兵衛は腑に落ちる。確かにこの肉体は、期待という心の作用によって、心拍数をあげていた。
「……ならば、其処許よ」半兵衛は狼の肩を掴む。結果、縋りつく形になる。語尾に力がこもって、掠れた。
「不死斬りで、我が死なずを断ってはくれぬか?」
狼は、半兵衛の腕を掴む。
「………断る」
掴まれている腕に力が籠り、指が食い込んだ。何人もの人間を殺し、血に染まり、半兵衛の心の蔵を貫いても、決してその瞬間だけは表情を崩すことがなかった忍びが、険しく眉を寄せていた。
狼の記憶にうつろうだけだった虚無の目に、強い光が灯る。
「断る」
「そう……か……」
情が湧いても、この男は人を殺せる。そのような人間だと認識していたが、誤算があった。狼が人殺しを為せるのは、そこに幼少から魂に刻まれた忍びの掟があるからだ。掟はただ、狼という傀儡を動かしている原動力にすぎぬ。だが……今そこにはじめて、魂が混入した。
鋭い剣筋によく似た、はっきりとした拒否は、狼自身の意思だ。薄皮一枚のところで刃を突きつけられているように、半兵衛は己の意思が紡げなくなった。
「無理強いはせぬ」
半兵衛は、一歩引く。気圧され、消沈して、腰を折り頭を足れた。祈るように呟く。
「だが、情けと思うならば頼む…」
それしかできない。半兵衛の不死を断つことのできるのは、目の前の狼しかいない。心から祈る。いつか明王が悪を断ち、人々を救済するように、狼が蟲を断ち、死を以って己を救済する様を。
「心変わりしたならば、いつでも言うてくれ」
半兵衛は不死断ちを待ち続ける。眉間の皺を取ってやりたいと願っていた狼の顔が、救済者である忿怒相に変わることを、半兵衛は祈りながら待ち続けている。
半兵衛、お前のこと、まだ殺せない。
記憶をなくした狼が、ここまで自分の感情を出したのって、初めてかもしれない……。それほどの心が、「断る」の声にこもっていた……。
あと、仙峯寺の胎内めぐりの先にある、左腕が焼けた不動明王像の倶利伽羅剣こそが黒の不死斬りだった、という考察をみて、ほんとにほんとにほんとにほんとにSEKIROというゲームはなんなの?!?!って、なってしまった。こんなにバックボーンが深いのに、ぜんぜん説明しませんよね?!?!?小説書いてるとずっと説明してしまうから、もっとこういう余裕を持ちたい。別に全員に知られなくてもいいけれども、考察を擦れば確かにつながっているという、世界構築力。あ~~気づかされた。あとがきで全解説なんてやらずに、大事なことはずっと心の奥底にしまっておくべきなのかもしれない……。それはそれとして作者の解説は読みたい……ああ矛盾。